こないだの日曜日、ちと奮発していいビールを飲みました。
息子の誕生日だったから(口実)。
父、母の、へそくりをはたいて買いました。
自分たちがいじってみたかったから(本心)。
古い、変わらないものも大事にして欲しいけど、
せっかくこういう時代に生まれたんだから、最先端も存分に楽しんでほしい、と願いつつ。
それにしても。
その最先端を並べてるAPPLE STOREみたいなとこで、
「お客さまとスタッフの安全のためにマスクを」とかいまだに大真面目に言わなきゃいけない時代って、なんかシュール(私の近くにいた人は「鼻まで!」と注意されてた)。
おたくの商品で検索したら、いろんなこと出てきますよね、って思ったらちょっとおかしかった。
ともあれ。
そのような時代に、息子が19歳になりました。
春にめでたく大学生となり、サークル、バイト、新しい友だち、髪を染めてみたり片耳ピアス開けてみたりしながら、リモートも交えつつ元気に通学。
もうここ何年も、たぶん高校入ってコンタクト作った時くらいしか保険証使ってない気がする。
ダンナ方ばあばの口癖「丈夫なのがいちばんの親孝行」まさに。
今年は、私自身はなんとなくさえないことが多い日々だったので、
息子が受験を乗り切って新たな環境で元気に楽しんでくれてるのは、シンプルに励みになったし、とても救われたなあと思う。
自分ひとりだけのエネルギーでやれること、やらなきゃいけないことはあって、
それはそれで身を削ってでも絞り出してでも死ぬまでやるけど、
育つ発熱体、生きる発光体が近くにいて、
その熱にあたためられ、光に照らされたからできたこと、たぶんたくさんあったな。
大変だったし、泣いて笑って、ついこないだも家がこわれるくらい大ゲンカもして、
親業子業はお互い終身雇用なので大変は続くわけで。
それでもありがたいことだったなと最近よく思う。歳かしら。
息子が生まれた2002年。同級生は約115万人。
2020年は84万人。今年2021年生まれは81万人くらいになるらしい。
もともと、80万人切るかも!という状況になるのは2033年頃、と予測されてたそうなので、
コロナ騒動でだいぶ前倒しになっちゃったのね。
子どもいると気づかないんだけど、発熱発光体、順調に減ってるんだなあ。
ただでさえ右肩下がりだったのが、ここへきて、まだ抱っこの赤ちゃんですらマスクさせられかねない世の中になって、ま、私でも考えちゃっただろうなと思うけど。
そんな時代の19歳の青年にもうあまり言うことは思いつかなくて、
息子の誕生日にかこつけて自分のことばかり考えたり思い出したりしてる。
私が19の時は、まだ実家にいて、バイトして、月にいちどライブやって、という生活。
なぜか「19」って響きが好きで、歳を聞かれて「じゅうくです」って答えるのうれしかったな。
痛みと逡巡と後悔と間違いに満ちた10代、最後の1年。
時代のせいにすることなく、その熱と光で、きみの扉を開き、道を照らしながら、
どうか時に誰かをあたため、時に誰かの灯台であれと願う。私にとってきみがそうであったように。
グッドラック。音楽好きでうれしい。これからもよろしく。