蠢動


幾つかのことが、ぼんやり輪郭が見えたり、
ほんのわずかだけ指先に触れたような気がしたりし始めている。
思っていたことがかたちになろうとしている時の、
ちょっと怖いような気持ちと、待ち切れない気持ちと、
両方の間を揺れながら過ごしています。

虫が動き始めると、春、ということなのだなあ。
辞書を引いたら、「蠢動」には、
つまらないもの、力のないものなどが騒ぎ動くこと、
という意味もあった。
取るに足らない虫も、じっとしてられない。
だから春なんだよねえ。