さよならが言えない


161020

97年、代表監督になったこの人があまりにカッコよくて、
相棒の女性マネージャーとふたりで夢中になり、
ルールなんてほとんど知らないのにとにかくスタジアムに駆けつけてしまった、
というのが、私とラグビー式フットボールの出会いだった。

だから、去年のワールドカップで五郎丸旋風が巻き起こって、
にわかファンとかいろいろ言う人はいたけど、
にわか結構、大いに結構、って私は思ってた。
やがて波が引いた時、
そんな不純な動機でスタジアムのゲートをくぐって、
それでも楕円球の魔法にどうしようもなく魅入られてしまった何人かが絶対残るから、
いつかの私みたいに、って思ってた。

さよならはありがとうとセットだから、って、
こないだ前向き全開で書いた。
平尾誠二さま。
あなたがあまりにカッコよかったおかげで、私はラグビーと恋に落ちました。
あの時ラグビーに出会ってなかったら越えられなかっただろうなと思うことが、
たくさんある。
ありがとうは尽きない。

でも、さよならが言えない。
いつまでたっても、言えそうにない。