1月26日。
快晴の東京を飛び立って広島に着くと、
あれ、スキーしに来たんだっけ? という状況。
天気予報の雪マークは知ってたけど、こりゃマジだわ、とちょっと笑えた。

空港は山の方なので、街はさすがに積もってはいなくて、
雪が舞う中、時々日が差したり、青空が見えたりしつつ。
5年半ぶりの広島。これは歓迎の合図ね。
街の中をどかんと流れる川。
橋の上に立つと、ああ、広島に来たなあっていつも思う。

折しも全豪オープンテニス女子決勝と同時刻開演となった
25周年の独唱広島。
雪が降る空をたどっていくと、真夏のメルボルンにつながって、
いま、まさにいま、ガッツポーズしたり、歯ぎしりしたりしながら、
私が歌うのと同じように、
大坂なおみ選手が試合をしてるんだな、と思うと不思議な気持ち。
違う季節だったり、違う時間だったり、
そこであらゆることが同時進行している、というのが世界なんだけど、
重なるタイミングはなかなか選べないから、
勝手に、勇気をもらったような気持ちで歌いました。

人の心も、常に動き続けているから、
偶然の中でたまたま気持ちが重なり合って、
出会ったり、恋に落ちたりする。
1日ずれてたら、あの日あの場所にいなかったら、気分が違ってたら、
簡単にすれ違ってたことがたぶんたくさんあった。
私たちは、あの日雨を見てしまった。出会ってしまった。
雪にも負けず、空いた時間にも負けず楽座に集まってくれた人たちを見ながら、
笑いそうな、泣きそうな気持ちで、思った。

なおみちゃんの優勝と私の終演も、だいたい同じくらいだったみたい。
物販やってたら楽座の石澤さんが「勝ったよ!」と知らせてくれて、
お店のテレビで表彰式見ちゃった。
縁もゆかりもないはずの人生が、
8000キロと季節を超えて重なった雪の夜。
ありがとう、広島。時々帰りたくなる、街。

嘘みたいにおだやかに晴れた翌日。

思い立ってマツダスタジアムへ。
道すがらも楽しく。

最後は香りのいいご飯でお別れを。

いろんなこと、どんどんしんどくなる。
でも、やればやるほど心が残る。
広島版先行特典書き初め。
あとすこし、あとすこし、愚かでいられますように。

独唱2019広島
「あの日見た雨の話をしよう」
2019.1.26(土)広島 楽座


01.秒針のビート(studio ver)
02.place
03.前髪
04.葉桜
05.遥かなる
06.願わくば
07.誰の様でもなく
08.冬の夜
09.感傷
10.Passing
11.灰色の世代
12.ひとり

E.C
01.Journey
02.満月