留守電もナンバーディスプレイも、
なんにもない、ウチの固定電話。
おうちの電話なんてもうほとんど使わないから、
どっかで完全に携帯に切り替えてもいいんじゃないかしら、と、
ここ数年思ったりしてきたんだけど、
保育園だの学校だの学童だの連絡網などあったりして、
滅多に鳴らないけどまあ置いてある状態だった。
ところがここへ来て、息子が頻繁に使うようになった。
まずは友だちから遊びの誘いとかでかかってくることが増え、
自分もかけてみると言い出したので、
電話の前の壁にクラスの連絡網を貼ってやって、
番号を見ながらひとりでかけられるようになった。
まずは自分の名前を言ってから○○くんいますかって言うのよ!と、
母にわあわあ言われつつですが(笑)
今夜は算数の宿題が何ページの問題か連絡帳に書き忘れてきて、
じゃあ誰かに聞く?と言ったら、女の子んちにかけてた。
あっ、○○?あのさあ、算数のドリル何ページか教えて。
うん、ああそっか、わかった、ありがと、じゃねー。
なーんか結構軽やかにしゃべってた(笑)
かかってきた時は、いっちょまえにぶっきらぼうだったりするし。
昔はオトナもコドモもこれ一発だったんだよなあ、
と、改めて感慨を覚える。
あたしくらいの世代だと、なんとか口実作って家を抜け出して、
公衆電話に走って友だちや好きなひとに息を切らしながら電話した記憶が、
誰でもひとつやふたつあるはずだ。
人と人がつながる方法は、あれからもうずいぶん変わってしまって、
息子の電話レッスンも、携帯に移るまでのほんのひとときなんだろうけど、
なんのためらいもなく、ただつながることがうれしい感じで、
大した用もないのに電話をかけたがる息子を見て、
ちょっといいなと思ったりする。
やっぱ声って大事なのよ。
温度もあって、重さもあって、聞こえないけど聞こえたりして、
母はそういうものを信じて、
歌なんか歌ってるような気がするんだな。