開演直前の、日比谷野音。
オープニングは「光へ」。
「住人〜Jyunin〜」を聴きながら地下鉄に乗って、
「光へ」の途中で到着したので、
ちょっとガッツポーズ。
25年前の「新宿の片隅から」も、
25年後の「燦々と」も、
同じ光と影で輝いてた。
いい年して、力み返ってるのが好き。
「楽しんで」「楽しいなあ」と言いながら、
ギリギリのテンションで、ギンギンに尖ってた、歌。
このひと、楽しんでなんかいない、と思った。
そこを越えたら、もしかしたら楽しめるかもしれないと、
ただ必死で、ただ切実で、そして決してあきらめない。
そんなふうに生きたいと、いつも思う。
色んなこと思って、どんどん胸がざわざわして、
本編ケツの「マイナスを脱ぎ捨てる」で、
あたしはついに20年ぶりくらいに、
拳を振り上げて一緒に歌ってしまったのでありました。
途中ふと振り返ると、
客席後方から月が昇ってきていた。今宵は満月。
ああ、たぶんステージからはいい眺めだなあと思いながら、
あたしも生きてるうちにいちどくらい、
日比谷野音でライブやりたいなと、大それたことを思った。
無理とか無茶とかカンケーなく、
いっこくらい大それた夢があったっていいじゃん、と思った。
SIONの、野音の、満月の、魔法。
今見たものについて、誰かと話したい、
ああだったね、こうだったねって、
酒飲んで、朝まで話したい、と、
帰り道痛切に思った。
いいライブだったんだ、なあ。