降り始めた冷たい雨
窓のガラスは白く曇って
急ぎ足の人の中で
あなたは肩をぬらしているだろうか
同じことがうれしくて
そして悲しみはいつだって
どうしようもなくひとりずつだけど
もしもつかれ果て倒れるときには
その淋しさごと抱きしめてあげる
そして耳元でささやいてあげる
おかえり ここがあなたの場所
いつでもここがあなたの場所
もういいよと引きとめても
きっとあなたはドアを出て行く
夢がもはや力尽きて
むなしいだけの風だと知っていても
どうか忘れないでいて
たとえひとりきりになっても
ここにいる ここにいる いつも
世界のすべてにそむかれたならば
痛みより強く抱きしめてあげる
何ひとつさえも癒せないけれど
ただその背中を抱きしめてあげる
世界のどこにも居場所が無くても
凍える指先あたためてあげる
そして何度でもささやいてあげる
おかえり ここがあなたの場所
いつでもここがあなたの場所
私がいつもあなたの場所