その時私はきっと言葉ではなく
吐息で名前を呼ぶでしょう
そして惜しみなく与えるでしょう
その時あなたはきっと瞳を閉じて
暗闇で私を聞くでしょう
そしてその手で見るでしょう
この世でいちばん悲しい自由は思うこと
心ひそかに思うこと
決して訪れるはずないその時のために
私は今日も髪を洗い服を選ぶ
決して触れられることない首筋にそっと
香りを乗せて風をまといドアを開ける
その時ふたりはきっと明日ではなく
背中のきのうを思うでしょう
そしてお互いを許すでしょう
この世でいちばん悲しい自由は思うこと
思い焦がれてしまうこと
届かないものがあるのは 叶わないものがあるのは
あきらめるため? 立ち向かうため? 教えて
決して訪れるはずないその時のために
私は今日も髪を洗い服を選ぶ
決して触れられることない首筋にそっと
香りを乗せて風をまといドアを開ける
決して訪れるはずないその時のために
私は今日も髪を洗い服を選ぶ
決して訪れるはずないその時のために