寝呆けた頭で朝のホームに駆け出して行く
重たいまぶたを冷えた手で時折こすって
まぶしい朝日にショウウィンドゥのガラスが光った
瞳を閉ざして彼は不意に立ち止まる
忘れたつもりの夢たちがまたこみ上げてきて
しっかりしっかり歯をくいしばらなきゃ叫んでしまう
くだらないよと笑われて 熱い思い口にしても
この世界の勝利 彼の夢の重さ
選ぶことは失くすことに似ている
負け惜しみだと笑われて 言い返せずにうつむいた
この世界の正義 彼の胸の勇気
流されて行くだけ
何にもうまくは行かなかったね いとおしい日々
それでも自分で選んできたんだと胸を張ってた
仕方ないさとあきらめて 頷くよりほかなくても
忘れないで どんな生き方になっても
ずっとあなたを支えた愚かさを
くだらないよと笑われて 唇噛んでうつむいた
この世界の正義 胸の奥の勇気
流されて行くけど
寝呆けた頭で朝のホームに彼は立ってる
静かに静かに遠ざかる風景をその胸に焼きつけて
忘れない 忘れない