突然のさよならは あたたかい風に散る
薄紅の花びらのはかなさにも似て音もたてず
ゆっくりと浮かぶのは幾つもの過ぎた日々
切り過ぎた髪を押さえ 風の中を走った遠い日々
思い出にしがみつくだけじゃ駄目ね
もう切らなきゃ 笑いながらかきあげてた
長過ぎる前髪でよかった
涙でふくらんだまぶたを見られずにすんでよかった
わけなんて言わないで 春だから それでいい
あなたから背を向けて 傷つかずに始まるものは無い
思い出をいつか力に変えよう
もう切れよと 笑ってかきあげてくれた
前髪の向こうの後ろ姿
思っていたよりも大きな背中に気付けてよかった
春が来たら短く切ろうと決めてた
長過ぎる前髪でよかった
涙で曇ってる瞳を見られずにすんでよかった
あなたの手が時折かきあげてくれた
前髪を切らなくてよかった
涙をこらえてる瞳を見られずにすんでよかった
涙があふれてる私を見られずにすんでよかった