見慣れたはずの顔が 窓ガラスの中なんだか
すこしだけ淋しげに見えるのはちらつきがちな灯りのせい
流れるような日々を 瞳にうつさないように
生きてゆくくせがついて まなざしがついうつむきがちになる
夢を見ていたのはいつのこと
生きてゆくことを選んだ日 大人になった気がした
夜更けの最終電車 1日の終わりへ走る
車内づり誰かの不幸と遠くの戦争が風になびく
目を閉じたくはないと 閉ざしたまぶたの裏側で
思っているけれど今夜はただ早く帰って眠りたい
透き通った瞳でいつまでも
生きてゆくことが出来るなら それは素敵なことだね
誰かの為に笑ったり 言葉をつくって話したり
そんなことないと言いかけて顔を上げたら涙が出た
あなたらしくないねと受話器の向こうの友達は
元気を出してよ ところで新しい彼の話したっけ?
たわいのない話にひとしきり夢中になって
ふと振り向く鏡の中曇った瞳やけにいとおしい
せつなさを越えてくそのたびに
瞳が曇ってゆくけれど きっと生きてる証拠だね
誰かの為に笑ったり 言葉を飾って話したり
大丈夫よと言いかけて笑おうとしたら涙が出た
誰かの為に笑ったり 言葉をつくって話したり
それでもいいと決めたのにだけどやっぱり 涙が出た